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「進工舍」とは
1970年に“点鬼簿”入りした舎主の実父が、生前経営していた家業の屋号。
戦前につくられた木造二階建て家屋を改装して、50年代前半に創業。事業の最盛期には、本業とはまったく無縁の、名も無き「アナキスト」の活動拠点としても、多くの人間が出入りしていた。 両親没後は、曲折をへて住む人もないまま放置されていたが、今世紀に入って解体・撤去されついに消失。 このブログは、今はないこの舎(やど)を通り過ぎた人びとを偲びつつ、「新たなアナキズム」の可能性について、極私的につづるもの。 (なお、「舎」ではなく「舍」が正式名称) (最新記事の表示は、ページトップのブログタイトルをクリック) ・進工舍・別館もあります。 ・ana_gon(進工舍の次男坊)(舎主のツイッター) ◇舎主おすすめのサイト ・アナキズムFAQ ・アナキズム図書室 幸徳・大杉・啄木 etc. ・「父」 金子文子 『何が私をこうさせたか』(部分) 青空文庫 ・朴烈義士記念館 朴烈とその妻・金子文子を顕彰する韓国の施設(ハングル表記) ・アナキズム文献センター ・竹中英太郎記念館 「英太郎と労」父子の個人資料館 ・リベラル21 ・声なき声の会 ・マガジン9 ・九条の会 ・侵攻社の少年 カテゴリ
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◆鶴見俊輔 『かくれ佛教』(ダイヤモンド社)2010
きょうは祝日でもあるし、きのうに続いてブログの更新。正月に鶴見さんの新著を読んでいてふと考えたこと。 鎌倉新仏教の祖師のひとりである日蓮。その主張した「称名念仏」に対する徹底批判と、アンチテーゼとしての「唱題行」の提唱。それは涅槃経の説く“依法不依人”(法に依って人に依らざれ)という法理の表現であったとは考えられないか。 非現実的な特別の人格的絶対性を認めず、哲学としての「法」(法華思想)への帰依とその実践を求めるのは、救うものと救われるものといった、二元論からの脱却を促すものとも思える。自らを解放してくれるのはどこか遠くにいる特別な絶対者などではなく、「法」を媒介とした自分自身なのだ、との。 大胆に言うなら、法の真理に肉迫するのに、思索や瞑想ではなく唱題行が不可欠であるとしたのは、思考停止状態だった当時の“念仏依存者”の口から、「称名」を奪うため、というところに本意があったのではないか。したがって当時の社会に、平安時代から続いた念仏思想の蔓延がなかったとすると、日蓮の法華経信仰は別の実践形態をとった可能性も否定できないと考える。唱題行の“発明”は、「はじめに念仏ありき」だったから、とはいえまいか。 もうひとつ。(念仏のような)誰でも実践可能な「易行道」を取り入れることで、禅宗への批判にみられるように、万人のためのはずの仏法が、神秘主義や権威主義の覆いをまとって特権的な僧侶らに独占されることを忌避したものとも考えられる。 むろん、真実の仏法流布のためには、すべてが必然であり、思想とは低いところから高みに至るのが当然(宗教の五綱論)なのだといわれてしまえば、何をかいわんやではあるが。 いずれにせよ、国家に屈するような宗教は仏教ではない、戦争に抵抗し、世襲を否定する哲学を持つことこそ「新仏教」にふさわしい、とする鶴見さんの発言には大いに共感する。そんな仏教が現在も生き残っているかどうかはともかくとして…。 買ったのは雑誌1冊。2年間の定期購読はやめたのだけど、結局おととい立ち寄った本屋で購入。 ◆岩波書店 『世界 2月号』特集:家族崩壊という現実―児童虐待が問うもの 今月のハイライトは、「親世代が若者の未来を奪いとっていると自覚しないといけない」、「親は子どもの心配じゃなく、日本の心配をしたほうがいい」と語る、二神能基氏と雨宮処凛女史の対談、“「国家破綻」こそチャンスだ!”。 内澤女史の「飼い喰い」は、いよいよクライマックス。切なさも漂う、屠畜場へ送るため3頭の豚をトラックの荷台に載せる場面。次号がすこし怖ろしい…。
by dra-wkw
| 2011-01-10 23:06
| 読書
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