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「進工舍」とは
1970年に“点鬼簿”入りした舎主の実父が、生前経営していた家業の屋号。
戦前につくられた木造二階建て家屋を改装して、50年代前半に創業。事業の最盛期には、本業とはまったく無縁の、名も無き「アナキスト」の活動拠点としても、多くの人間が出入りしていた。 両親没後は、曲折をへて住む人もないまま放置されていたが、今世紀に入って解体・撤去されついに消失。 このブログは、今はないこの舎(やど)を通り過ぎた人びとを偲びつつ、「新たなアナキズム」の可能性について、極私的につづるもの。 (なお、「舎」ではなく「舍」が正式名称) (最新記事の表示は、ページトップのブログタイトルをクリック) ・進工舍・別館もあります。 ・ana_gon(進工舍の次男坊)(舎主のツイッター) ◇舎主おすすめのサイト ・アナキズムFAQ ・アナキズム図書室 幸徳・大杉・啄木 etc. ・「父」 金子文子 『何が私をこうさせたか』(部分) 青空文庫 ・朴烈義士記念館 朴烈とその妻・金子文子を顕彰する韓国の施設(ハングル表記) ・アナキズム文献センター ・竹中英太郎記念館 「英太郎と労」父子の個人資料館 ・リベラル21 ・声なき声の会 ・マガジン9 ・九条の会 ・侵攻社の少年 カテゴリ
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作家の柳美里(ユウ ミリ)さんが、福島県南相馬市の新成人へ贈ったはなむけの音声メッセージ。とてもすばらしい内容なので、全文を書き起こしました。
(2012年1月8日、南相馬災害FM局(現南相馬ひばりエフエム)にて放送されたものです。文末に音声リンクがあります) 成人おめでとうございます。 (南相馬ひばりエフエム公式サイト。および、柳美里さん本人による朗読音声⇒ 年があらたまってから買って読んだ本は2冊。 ◆岩波書店 『世界 2012-2月号』特集:民主主義の再興を! ◆渡部良三 『歌集 小さな抵抗 殺戮を拒んだ日本兵』(岩波現代文庫)2011 「生きのびよ獣にならず生きて帰れこの酷きこといい伝うべく」 著者はキリスト教の信仰者で、今年90歳に…。 #
by dra-wkw
| 2012-01-11 21:07
| 社会
TVからはNo.9の終楽章の演奏が聴こえてくる。波乱の一年もあとわずか。いつもの年ならばそれなりに懐くはずの達成感も、新年を迎えるという高揚感も、まるで味わうことのない年の暮れ。希望はどこに。
今年最後のブログ記事は、すっかり放ってあった過去のツイートを少し編集して再録しておこう。 もう地球に暮らしていること自体、嫌気が差してきた今日この頃……。そろそろ、旅立ちのための身支度を始めなくてはならないか。その前に、買いためた本はどれも一遍は読んでおかなくちゃな。 書簡文で、冠省とセットになるのが、不一。でも、不二と書いてもよいのだ。 すべてを中心へ、ではなく、あらゆる「権力」は周縁へ分散させなくては必ず腐敗するということ。巨大事故や人的災害の多発はそれと無縁ではあるまい。何も、成長に向けてやみくもに突っ走る隣国に限った話ではない。 勝てば富が手に入る、快楽追求のためには勝つしかない、という、行き過ぎた勝利至上主義の先に何があるのか。敗者の悲哀など考えたこともない、目的を失ってひたすら突進する暴走列車の行く末は、軌道上からの転落あるのみ。 線量測定機サマによるお墨付きなしでは、国内産のどんな高級食材も、食えず、飲めず、さわれずの、超管理社会出現。この先それは何十年も続くのか。 学ぶことをやめ、成長の途絶えたリーダーは、何よりも、成長し続ける「民」を疎ましく思うはず。 "Boys, be ambitious!"に続くクラークのことば、"Like this old man"。 先のフレーズはだれでも言えるが、後の言葉を吐けるオトナがどれだけいるか。 適度な運動ならともかく、だいたいにおいて、ハイスピードを競うスポーツはカラダに良くない。著名なプロスポーツ選手で長生きした人間をあまり知らない。現代のメジャースポーツは、どれもどこかアブノーマル。 極端なハードスポーツは健康に有害です。ほんとうはスポーツを商売にすべきではありません。並外れた成功願望やビジネス指向が悲劇を生んでいます。となれば、それをするのは純粋に楽しいからという、“兼業”女子サッカー選手にはとても共感できます。 人間とは、生物としての“異常進化の果て”なのか。快楽追求のためには死の恐怖さえ思考の外へ追いやられる。性にしても、富の獲得にしても、原子力(核)開発にしても。すべてを破壊しつくさないかぎり、それは終わらない。足るを知らない人間ばかりで、地上は窒息寸前。 原子力開発=核の平和利用。この常套句は完全に地に堕ちた。核技術は、政治利用やビジネス利用によって人間の物欲を満たすことが可能だとしても、世界の平和を創造したり進展させたりすることは決してできないのだから。 上意下達が大好きの、およそガキ大将並みのオツムの御仁。なのに「学級委員」どころか「生徒会長」に選ばれたくてうずうずしている身のほど知らず。コンプレックスの裏返しでしかないルサンチマンむき出しの言説の貧しさよ。 こんな著名人を知っているとか、その家族と親しいとか、権威的存在におもねることでわが身の特別性を演出したがる人物。自分がいかに小物であるかを自分自身で喧伝しているようで、ナンダカ哀れ。 原爆の投下、大気中での核実験。これらによって爆発的に拡散される放射性物質のことを、かつてなら「死の灰」と呼んでだれもが怖れた。でも、それとまったく同じものなのに、今はなぜか人もメディアもそうは言わない。海に山に田に畑に、そして校庭にも降り注いだのは、まさに「死を招く灰」なのに。 【繁栄を極めたローマ帝国が、なぜ衰亡したのか。さまざまな要因が挙げられるが、その一側面として「財政の破綻」があった。軍団への多大な出費。贅沢に慣れた特権階層は、ひとたび味わった享楽や利益を手放さず、内部の改革が進まなかった。“上”が堕落し、享楽にふける──そうなったら危ない】→ →【ローマの敵は常にその懐中に──暴帝と軍人とに──あった。】(エドワード・ギボン/村山勇三訳 『ローマ帝国衰亡史(1)』岩波文庫)今、ローマ帝国とはどこか。暴帝・軍人とはだれのことなのか。あまりに分かりやすい警句。 上野千鶴子東大教授の最終講義から:【「祈り」とは、此岸で果たせない望みを、彼岸に託す願い。祈りは無力な者の最後の営み。】われわれは無力か。“此岸”にあって望みを叶えるため死力を尽くした果てにできることとは何か。だが、まだ尽くしたとまではいえない。 わが身の無力を悲観するなら、最後にではなく、はじめから(神仏に)すがるだろう。だが、それを「祈り」というだろうか。自力とはなにか。他力とは何か。両者はまったく相容れないものなのか。自力を引き出す祈りと他力に恃む祈り。“自他彼此の心”なき祈りが、真の祈りなのだと信じたい。 人が厖大な蓄財を成し遂げたとき、次に考えるのは、どうやってそれを保全するかということだけ。そのためには権力に接近し彼らを取り込むことが早道。金持ちケンカせず、だ。富になびかない人間は一人としていないから。純粋なテロリストを除いて。 福島を最終処分地(=核廃棄物の墓場)にはしないという大臣発言。では、「ふくいち」の途方もない量の残骸はいったいどこへ。所詮時間稼ぎの、任期内限定の気休め放言。 常に勝ち続ける人生などあるわけがない。一生の内で勝負がかかる場面などもそうはない。また、勝負時のすべてで勝てる人間などもいやしない。勝つことより、負けた後のリカバリー能力をいかに身につけるかが生きるための極意。どんな結果が出ても勝ったことにしてしまう無邪気なだけの人とは付き合いたくない。 成長はとっくに停止している。否、衰退への坂道を転がり始めて久しい。それを食い止めるための戦略・戦術はほとんど考えられていない。体制の存続維持が彼らに課せられた絶対命題なのに。だが、奴隷はいつまでも盲目ではいない。外に目を向けない閉鎖集団は、縮小均衡どころか窒息死するしかない。 目的は内在された思想の流布にあった。強固な利権構造をもった疑似国家的共同体をつくることなどではなかった。そうではあっても、われわれは騙されていたとの言い訳は許されない。仮に悪意はなかったにしても、共犯関係のもとで意志的に行為したことは確かなのだから。 1日1回転しながら1年かけて地球は太陽の周りをめぐる。そして太陽自身も、地球その他の惑星を引き連れて銀河系内を猛スピードで航行している。確か一周するには2億年ぐらいかかったはず。さらに銀河系自体、途方もない速度で宇宙を突き進む。この世界には一瞬たりとて同じ位置にとどまるものは、ない。 「美は乱調にあり諧調は偽りなり」…大杉栄。「諧調とは“中央集権”なり」…竹中労。「乱調の美とは“楊梅桃李”(=櫻梅桃李)の乱舞なり」…AG。 「限りなき時と空とのただなかに小さきものの何を争ふ」 「いと小さき国に生まれて小さき身を小さき望みに捧げけるかな」(管野スガ・1911年) 【「『さばかりの事に死ぬるや』 『さばかりの事に生きるや』 よせよせ問答」 啄木の忘れられぬ歌の一つです。さやふ! 理屈抜き、共に元気で生きませう。何時か土に帰る身ながら。 雨降る日 ふみ子】(金子文子、獄中から同志にあてた書簡。1925年6月) 赤黄色緑空色澱む青 染まりし郷に誰ぞ向かわん……AG 新聞掲載の「汚染地図」を見て。今後、好きこのんで福島県のの右半分に足を踏み入れようとする人間などいるのだろうか。 魚は頭から腐る。腐ってしまった頭を切り落とす包丁は、当の魚には振るえない。 ノブレス・オブリージュとは貴族だけの規範ではあるまい。アナキスト金子文子が同志と一緒に伝単を貼って歩いた帰り道、夜泣きうどんを食うためのなけなしの二十銭すべてを、橋のたもとにうずくまる女乞食に手渡したというのも、まさにそれ。(瀬戸内晴美『余白の春』) 高貴な人間であるかどうかは、いわゆる階級とはまったく関係がない。「貧せざれば鈍す」という坂口安吾の“自家製のことわざ”(鶴見俊輔語録 『この九十年』)が、胸に沁みる。 #
by dra-wkw
| 2011-12-31 21:45
| ツイート再録
12月23日は、は義弟が亡くなって12年目となる命日だった。仏教的習俗にのっとれば、13回忌と呼ばれる節目の日。
故人の連れ合いと子供たち、新たに増えた家族、ごく近しい人びとなどが集って、ささやかながらいちおうのセレモニーを挙行することに。義弟の勤めていた元職場の同僚だったN氏も、変わらずの厚情を懐いて駆けつけてくれた。 12年前の99年に逝った彼は、2001年の「9.11」という誰もがおぞましく思う出来事も、当然ながら今年の「3.11」に起こった大災厄も知るはずはない。いまとなっては、そのふたつを経験することなく終えた彼の人生が、むしろ幸運なことのように思えなくもない。今この時に生きる、自分も含めた人間の業のようなもののやるせなさについてふと考えてしまった。 帰り道の首都高速。港区芝公園付近にさしかかったとき、かのスカイツリーが視界に飛び込んできた。10Km以上は離れた地点にあるはずなのに、周囲の高層ビルを従えるようにそびえ立つ600m超の巨大建造物は、圧倒的な存在感を放って見るものを威圧する。とにかく際立つ異様さは東京タワーの比ではない。車を運転しながらだから、凝視することも写真に撮ることもままならなかったが、少なくとも、もっと近寄って見上げてみたいという気にさせるシロモノではまったくなかった。 このクニは、いったいどこに進もうとしているのだろう。 きょうまでに仕入れた本。 ◆『AERA ’12年日本経済総予測』(朝日新聞出版)2011-12-26号 今井一氏による、「現代の肖像」(小出裕章助教・取材レポート)を読む。 ◆鶴見俊輔 編・解説 『ちくま哲学の森 3 悪の哲学』(ちくま文庫)2011 ◆徳田雄洋 『震災と情報 あのとき何が伝わったか』(岩波新書)2011 ◇阿部 彩 『弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂』(講談社現代新書)2011 ◇高木仁三郎 『プルトニウムの恐怖』(岩波新書)1981 2011 25刷 #
by dra-wkw
| 2011-12-27 22:31
| 日常
きょうの朝日新聞「Voice 声」のページ。その、「若い世代」欄に載っていた小学生・Oくんの投書。
おかあさんおもい、おとうとおもいのかれは、とてもこまっています。かえしてあげてください。 ぼくの自てん車をかえして ◆毎日小学生新聞 編/森 達也 著 『「僕のお父さんは東電の社員です」』(現代書館)2011 この国の未来は子どもたちに決めてもらうほうがいいと思う。森達也のやさしさにも共感。 ◆雨宮処凛 『14歳からの原発問題』(河出書房新社)2011 これも、ただ単に少年少女向けの入門書なのではない。雨宮女史が、6人の“当事者”(専門家)に、ほとんどの大人も知らなかった、でも、誰もが知りたかった疑問をぶつけた、みんなが読むべき本。 そのほか、チョムスキー本などを。 ◆ノーム・チョムスキー/木下ちがや 訳 『チョムスキーの「アナキズム論」』(明石書店)2009 ◆『週刊金曜日 874号:雨宮処凛責任編集』(金曜日)2011-12-02号 ◆飯田哲也 『エネルギー進化論 「第4の革命」が日本を変える』(ちくま新書)2011 ◆岩波書店 『世界 1月号』特集:原発 全面停止への道 ◆鈴木邦男 『【人と思考の軌跡】 竹中 労 左右を越境するアナーキスト』(河出ブックス)2011 #
by dra-wkw
| 2011-12-17 23:00
| 読書
おとといの土曜日は、(映画館での)今年2本目となる映画を見るために渋谷まで。
3年の歳月を費やして周到に練り上げられた、プロパガンダ臭をまったく感じさせない作品。残念ながらこの国でこんな映画がつくられることは、この先もほとんど期待できないだろう。日本人にかぎらず、地球人なら必見の作品とおもう。けれども、週末の午後だというのに館内には30人ほどのみ…。 画面をみつめながら思い出したのは、だいぶ前にDVDで見た『いのちの食べかた』だった。 上映終了後には『祝の島』の監督・纐纈(はなぶさ)あやさんが登場し、スピーチ。元気そうで何より。 残念ながら『アンダー・コントロール』のダイジェスト映像が"YT"から削除されたので、代わりに、やはり震災前につくられていたというこちらの動画を貼っておこう。 でも現実には、最悪の場合に起こるとされていた事例を、はるかに超える事態が現出したわけだ。 きょうまでに買った本は、雑誌も含め新旧の6冊。 ◆原 武史 『震災と鉄道』(朝日新書)2011 ◇オルテガ・イ・ガゼット/神吉敬三 訳 『大衆の反逆』(ちくま学芸文庫)1995 2008 13刷 ◆カタログハウス 『通販生活 2011 秋冬号』 特集●脱原発時代の暖かい暮らし。 ◆小松隆二 『大正自由人物語 望月桂とその周辺』(岩波書店)1988 ◆鶴見俊輔 『鶴見俊輔語録① 定義集 警句・箴言・定義』(皓星社)2011 ◆鶴見俊輔 『鶴見俊輔語録② この九十年』(皓星社)2011 #
by dra-wkw
| 2011-11-28 20:41
| 日常
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